公社の看護

公社の看護

看護の現場

勤務する病院や患者さんの疾患によって、看護にかける想いもさまざま。
公社病院にはそれぞれの看護の喜びを実感している先輩たちがいます。

循環器疾患看護
退院後の生活を踏まえた指導も大切です。

循環器内科病棟は、心臓・腎臓を患った救急対応が必要な患者さんが多く入院されています。心臓カテーテル検査やペースメーカー手術、シャント造設術、血液透析、腹膜透析などの検査や手術が行われ、前後の看護を行っています。心不全や腎不全など、慢性疾患の患者さんも多く入院されており、患者さんの生活を考えながら、治療のために必要な食事のことや薬についての指導、シャントの管理や腹膜透析の技術習得のための指導なども行っています。重症患者さんの急変時対応や手術前後の看護など、急性期看護もありますが、慢性疾患に対する生活指導も必要であり、幅広い知識と技術が習得できる職場です。高齢者が多く、自覚する症状が出現する時には重症な状態となっていることがあります。全身状態の観察を十分に行い、異常の早期発見に努めると共に、医師はもちろん、看護助手、栄養士、臨床工学士など、周りの専門担当者と常に連携を図るよう心掛けています。

慢性期看護
「あと1cmの看護」を大切にしています。

朝のラウンドで毎回必ず人生のためになる話をしてくれる患者さんがいらっしゃいました。その中の一つに陸上選手が足の角度1cmにこだわっているという話があって、人生もその1cmにこだわって積み重ねることで、とても大きな違いになると教えてもらいました。その方が終末期を迎えた時、お水が飲みづらいと言われたので、ストローを短く切ってお手伝いしたところ、とても嬉しそうに感動してくださいましたが、これが私の看護に対するモットーになっています。都立病院からの転職後、新人指導に興味があったので“研修担当者研修”を受け、新人看護師の教育委員としてもう3年目を迎えます。先輩たちと比べれば、まだまだ詰めが甘いと感じることもありますが、新人看護師の1年間の成長ぶりや、後輩が先輩として立派に成長した姿を見ることが一番嬉しい瞬間です。もちろん大変なことも多いのですが、その分、面白さを実感する日々です。今後はさらにリーダーシップを発揮できるように、一つひとつの課題を丁寧に乗り越えたいと思っています。

リハビリ看護
リハビリのサポートをしています。

脳卒中など急性の脳血管疾患で入院された患者さんがスムーズに社会復帰できるよう、リハビリをサポートしています。昨日までは上手く言葉が出なかった患者さんがスムーズに話せるようになったり、自力で動けなかった患者さんが自分の力で移動できるようになったり。患者さんのこうした回復の過程をともに喜べることがこの仕事のやりがいです。こうした脳血管疾患は働き盛りの年代の方に多く発生するので、1日でも早く離床して社会復帰していただくことが第一。でも、中にはマヒが残る方もいるし、リハビリを自宅で継続することが必要になる方もいます。そんな方には、退院後の日常生活にできるだけ不自由が生じないように、介助をするご家族と一緒にケアプランを考えていきます。急性期から在宅まで、さらにはご家族との連携まで、看護師として一連の流れをトータルにケアできることがこの病棟の魅力だと思います。

終末期看護
寄り添い続けることがケアの根底。

緩和ケアの対象は、がんと診断された時から始まります。対象者の全人的苦痛(身体的・社会的・精神的及びスピリチュアルな側面)とそのQOLに焦点を当てたアセスメントを細やかに行いながら、個別的な日常生活へのケアを提供していきます。患者さんはもちろん、その家族の思いや希望を聴き、寄り添い続けることがケアの根底にあります。少しでも苦痛を緩和し、その方らしく、自分らしく穏やかに日常生活が送れるよう支援することを心掛けています。本当の痛みは、患者さんにしかわかりません。辛い症状や精神面の不安や苦悩も医療者の想像だけでは緩和しませんから、患者さんと向き合い、症状や思いを聴くことから、看護師としてやるべき看護が始まるのだと思います。最近は、自分自身の健康を大切に考えるようになりました。健康であってこそ、患者さんの想いや希望を聴き、受け止め、私にできることを素直に考えられるような気がします。

手術看護
“手術看護”は、最もチームワークが 重要な看護といえます。

手術看護分野は、患者さんやご家族の方が安心して手術を受けることができるよう看護を提供する分野です。手術前日には術前訪問を実施し、手術前の不安を軽減できるよう努めています。手術室には看護がないと誤解されがちですが、手術中は自ら訴えることのできない患者さんの代弁者として、安全に手術が進行するよう援助する大切な役割を担っています。外科医師・麻酔科医師・手術看護師等が一つのチームとなって取り組むため、他の部署と比べて他職種との関わりが多い分野ですし、術後訪問で手術後の経過を知るなど、一人ひとりの患者さんとの関わりも深く、よりコミュニケーション力が求められる看護だと思います。手術は患者さんにとって、とても衝撃的な出来事ですから、看護師としては、ただ目の前で行われている手術ではなく、全人的にとらえることでその人に寄り添った看護ができると考えています。また、患者さんやご家族の方が少しでもより安心して治療を受けることができるよう、自己研鑽の努力も大切だと思います。

周産期看護
生命の誕生と人生の最期。

助産師として、分娩の介助や帝王切開での出産はもちろん、化学療法の援助などの看護も担当しています。出産の介助、新生児の看護、産後のお母さんのケアや授乳・沐浴指導など、学生時代に想像した以上に仕事の幅は広いと思います。毎日、女性病棟ならではのさまざまなドラマがあります。生命の誕生と人生の最期を同時に経験することもあり、人生について深く考えることのできる素晴らしい職場です。
できるだけ少ない痛みで分娩介助できた時は心の底から嬉しいですが、対象年齢がどんどん広くなっているのも事実。今まで以上に、医師との連携が重要になっていくと思います。また、メディカルソーシャルワーカーと協力して、退院後の育児支援をすることも重要な仕事。みんなに頼りにされる助産師を目指しています。

周産期看護
助産師外来も担当します。

看護学校1年のときに分娩を見学して以来、助産師になることを目標にしてきました。でも、就職後に結婚した主人は転勤族だったので、これまでに転院すること4回。転勤した先々で小さなクリニックに勤めるなどして、ずっと看護師と助産師の仕事を続けてきました。幼い頃から「資格を取って自立しなさい」と母に言われてきたことが役立ちましたね。ここは産婦人科と外科の混合病棟なので、乳腺外科のオペと分娩が重なる日は大変な忙しさです。でも、新生児を抱き上げた瞬間にすべての苦労は報われ、本当に癒されます。
助産師は分娩の介助だけではなく、助産師外来で妊婦さんの心のケアも担当しています。
妊婦さんは出産に不安を感じていますが、ちょっとした心配事などは医師には質問しにくいもの。そんなときには助産師が話を聞き、アドバイスをすることで安心できることがとても大事なのです。

救急看護
“予測”して動くことの重要性。

東京都指定の2次救急医療機関であり、0歳から100歳以上の全年齢の患者さんを24時間365日、救急受け入れをしています。健康に不安を抱えて救急外来へいらっしゃる方をトリアージして優先順位を決め、医師の診察にできる限り迅速につなげていくことが大切となります。外科、内科を問わず、一つの診療科ではなく複数科に渡って診療が必要なケースが多いことが、救急外来看護における最大の特徴といえます。到着時は会話ができていたのに、診察直前に意識レベルが低下し、呼吸停止して心肺蘇生へといったこともあります。絶えず患者さんの容態を観察し、「今、気付いているのは自分だけかも知れない」ことを想定しながら医師に伝えるようにしています。また、患者さんの容態から“予測”して動くことも大切です。私たちが段取りよく、最善で最速の動きができれば、助かる命はたくさんありますから。

患者支援センター勤務
病院と患者、患者と地域を結びます。

患者支援センター入退院・受診支援部門の役割は、患者さん・ご家族が安心して入院生活を送れるよう、入院前から退院まで継続した関わりをすることです。受診相談や入院に関する相談を含めた様々な相談の窓口となり、院内の各部門や地域との連携を図っております。
患者さん・ご家族個々の病状や背景はみなさん異なります。その方々の状況に合わせた支援ができるよう直接お会いし、常に患者さん・ご家族の立場でサポートすることを心がけています。院内の職員同士、そして地域の方々と患者家族をつなぐのが私の使命です。思いを叶えるにはどのようにしたらよいか考え、実現へのお手伝いができることに、とてもやりがいを感じています。